シン・つれづれ草

シンガポールに暮らし、感じたこと、思うこと、体験したことなどを綴ります

キナバル山 登山記 2日目 - Mt. Kinabalu Climbing, Day 2

キナバル山登山2日目。山頂を目指します。

2時ごろに起きて食堂で軽く朝食をいただき、ガイドと待ち合わせ。予定では山頂で日の出を拝み、山小屋に遅くとも10時までには戻ってきて(チェックアウトを遅れると追加料金)二度目の朝食。その後下山です。一度戻ってくるので、荷物は最小限にして部屋に置いておけます。

さあスタート。ヘッドライトをつけて、黙々と登ります。

途中眼下に見える町の明かり。左の旗は米国の星条旗に見えるけどマレーシア国旗。

この後は山頂到達まで全く余裕がなくて写真がありません。山小屋(3300m)から山頂(4095m)まで、高低差800mを暗闇の中をヘッドライトを頼りに黙々と、ゆっくりと、登ります。山頂付近は岩肌になり、全く植物がなくなり見通しがよくなって、山頂へと続く登山者のヘッドライトの明かりが数珠繋ぎのようになっています。酸素が薄く、足が鉛のように重い。途中小学校高学年くらいの白人の女の子が僕の横をスタスタ追い越していきました。なんであんな元気なの??

他の方のブログを読むと満天の星空との記事もよくあるのですけど、あいにく薄曇りで星はあまりよく見えません。明るい星が見えるくらい。

そして5時過ぎ、ついに山頂のLow's peakに到達しました。キナバル山は山頂エリアにいくつか尖ったpeak(山頂)があり、それぞれにxxx peakという名が付けられていますが、そのなかで一番高いのがこのLow's peak。順番を待ち写真を撮ってもらいます。達成感...(涙)

少し降って広めのところでご来光を待ちます。だんだん空が白み始め、、

残念ながら快晴ではなかったのできれいなご来光は見られませんでしたが、感動的でした。

日が登り、明るくなると登っていた時は見られなかった山頂付近の景色が見えてきます。これはゴリラの顔と言われているSt. John's peak

左手のとんがったのがSouth peak

South peakが一番形としてはきれいだと思う。遠くに見える山並みや雲海などここでしか見られない光景。めちゃくちゃ感動。

ひとしきり写真を撮り、下山をはじめます。もちろん下山もそれなりに筋力は必要ですが、登りに比べたら楽ちん。

山小屋近くまで降りてきました。この大きな岩は2015年の地震で落下したものとか。おそろし

山小屋まで無事に戻ってきました。二度目の朝食をとり、少し休憩して食堂のテラスから下を見渡します。こんな贅沢なテラスなかなかないね。

その後は昨日登った道をひたすら降りる。だんだんと酸素が濃くなっていくのがわかります。酸素があるってありがたい。行きは全く気づかなかったけどいたるところに食虫植物のウツボカズラが。

ひたすら降りる。もういい加減にしてよ、と思いながら降りる。山頂から登山口まで2,200m以上下った事になる。記録が残っておらず正確にわからないけど午後1時過ぎくらいに登山口に戻ってきたと思います。

最後に登頂証明書をくれます。マラソンとかトライアスロンの大会でもらえるもらえる完走証と同じ感じ。あまりこういうの拘りないので写真も撮らずもはや手元にも無い(ゴメン)。その後ツアーに含まれてたキナバル公園内のレストランでランチをいただく。ビールがうまい!(別料金ですが...と言われたが、もちろん払うよ笑)迎えにきてくれた車でコタキナバルの町に戻ります。

行きは曇っていて見えなかったキナバル山を車中から。写真ではよくわからないけどデカい。あれ登ってきたのかとしみじみ。

夕方前にはホテル(なんちゃってシャングリラ)に戻ってきました。暇なのでホテルのフロントで近所のまじめなマッサージの店を教えてもらい念入りにマッサージをしてもらいました。かなり怪しげだったが、確か2000円くらいで1hしっかり疲れた足をマッサージしてくれました。しかし揉み返しが来たのか、その後ホテルまで歩いて帰る途中に早くも筋肉痛が。。

コタキナバルはいちおう海辺のリゾート地で、シーフードが有名ということらしく、夕食にうろうろ歩いてシーフードレストランを物色したのだけど、中華系の海鮮料理店で大人数でシェアしながら食べるのが基本の店が多く、一人で入る感じではない。結局何食べたのか半年後の今となっては記憶なし。。まあ今回の旅は登山が目的なのでいいでしょう。登頂した満足感でぐっすり寝ました。

Day 3 登山後記に続きます。

キナバル山 登山記 1日目 - Mt. Kinabalu Climbing, Day 1

キナバル山登山初日。旅行会社を通じて申し込んだ登山ツアーの内法で、ホテルまで車で迎えにきて登山口まで連れて行ってくれます。朝食を済ませ、約束の7時に待っていると普通の4人乗りのセダンで迎えにきてくれました。他に日本人の若い女性客が一人相乗り。(ちなみに彼女はご両親と家族でコタキナバルに旅行に来て、両親は市内に残り、本人だけ登山に来たとか)コタキナバル市内から登山口のキナバル公園本部まで88km、車で2h弱。

天気は最初は曇り、途中雨が降ったりやんだり。ドライバーと雨止むといいね、と話しながら向かいます。途中のViewing pointで降ろしてくれてキナバル山を臨みますが、、

見えない...

見えない...

山の上に行く頃には天気がよくなることを祈りつつ道中先へ進みます。

9時前に予定通り公園本部到着。ここで必要書類の記入、弁当をもらったりして、登山ガイドを紹介されます。キナバル登山はガイドをつけることが義務付けられているとのこと。地元の雇用創出のためでしょうね。この記事書くのに半年経っちゃったのでガイドのお兄さんの名前忘れた。ごめん。地元の若者で素朴ないいやつでした。さて、そこからマイクロバスに乗り込み、10分ほどで登山口へ。ここがスタート地点。テンション上がる⤴️ ガスってますが、幸い雨はやんでます。

向かって左の旗がマレーシア国旗、右はサバ州の州の旗です。マレーシアの中のサバ州の位置付けについては後ほど最終日 Day 3の記事に記そうと思います。

登山口標高1,866mから、初日の山小屋3270mまで登っていきます。登山道はよく整備されていて初心者でも問題なしと聞いていましたがその通り。途中約1kmおきに休憩所があり、適宜休憩を取ることができます。

途中で昼食休憩を挟みつつ、どんどん登ります。→途中雨が降りだし、、レインウェアを着て登る。→幸い雨は短時間でやみ、ずっとガスっていたけど一瞬視界が開ける。

標高3,000mまで来ました。この時点で午後1:43。 登り始めから休憩も入れて4h20mほどかかってます。この辺りから酸素が薄くなったことを実感し、ほんとにつらい。今まで最高で2,500mくらいしか登ったことがなく、、酸素が薄いってこんなにつらいのか。。ゆっくりゆっくりとしか足が動かない。

3,000mを超えた辺りから森林限界を超えてきます。日本の本州だと森林限界を越えるのは2000mくらい(渋峠とか)だと思うので、やはり赤道付近の熱帯は違うのでしょう。引き続き薄い酸素で100m歩いては立ち止まって息を整え、を繰り返しながら今日のゴールを目指します。キナバル山は日本で言えば富士山みたいな山なので、僕みたいな初心者も多く、皆この辺りからきつそうにしていました。休憩してる時に「もうGrab呼ぼうか :-)」なんて冗談も。

すると、突然視界が開けて、、

ついに初日の目標地点、PANALABAN地区(3,270m)に到着!! 午後3時前くらいでした。5h半くらいかけて登ってきたことになります。

山小屋にチェックインし、シャワーを浴びようとしたけどお湯が出ない。高地の冷水を浴びるのはさすがに無理で水で絞ったタオルで体を拭く。後で聞いたところによると電気等エネルギーを使える時間を決めているらしく、この時は多分電気が使えずお湯もでなかったのだと思う。部屋の電気も点かなかったし。

部屋は4人部屋の相部屋だけど、この日は地元マレーシア人の若者と僕の2人。

山小屋は想像していたよりずっときれいでした。日本のちょっとした洒落たペンションみたい。

明日は2時くらいに起きて出発するので、夕食は午後4:30からスタート。バフェ方式でした。普通にうまい。3000m超の山小屋でマレーシアでこれなら十分。テーブルは相席になり、スペイン人夫婦、マラッカから来たというインド人のおじさん、車で相乗りになった日本人女性、シンガポールで働いているという中国人女性、そしてシンガポール在住の日本人のおじさん(僕)という国際色豊かなテーブルでした。

ずっとガスっていて景色が見えなかったのだけど、一瞬ガスが抜けました。山小屋の食堂からの眺め。Wow!

雲海と夕焼け。来てよかった!!

明日は2時起きなので、8時にはベッドに入って早々に寝につきました。高山病で若干の頭痛ありだけど幸い大したことはありません。

Day 2に続きます。

 

キナバル山 登山記 前日 (Day 0) - Mt. Kinabalu Climbing, Day 0

2023年8月にマレーシアのキナバル山に登ってきたのでその時の記録を残します。半年前なのでだいぶ細かい記憶は曖昧だけど...

まずキナバル山の基礎情報から。キナバル山は東南アジア最高峰の山で、標高が4,095mあります。富士山が3,776mなので約300m高い。なお、富士山登山口は複数ありますが、吉田口が標高2,300m、富士宮口が2,400mだそうです。そしてキナバル山の登山口であるティンポホンゲートの標高は1,900m弱のところにあります。富士山と比べると400 - 500m下から登り始め、300m上まで登るということになります。

キナバル山の標準的な登り方(日程)は、初日の朝から登り始め、標高3270m辺りの山小屋に一泊、翌日早朝(というか夜中)に山頂目指し、日の出を拝んで下山してくるというもの。ほぼ富士山と同じ感じ。基本これに前泊、後泊が必要となるので、最低4日必要になります。

シンガポールからキナバル山の麓の町、コタ・キナバルまでは飛行機で2時間半ほど。今回は金曜に仕事を終えてからコタ・キナバルに移動して前泊、土日で登山し、日曜またコタ・キナバルに後泊。月曜のんびりしてから帰路に着くという日程でした。

さてDay 0。8月11日(金)移動日です。ちなみに前日夜に荷造りしようとしたら、、この日のために前回日本に一時帰国した際に自宅からシンガポールに持ってきたはずの冬用のインナーウェア、ニット帽、グローブなどの防寒着系が軒並みない!? どうやら持ってくるの忘れたらしい。慌てて日中に会議の隙間の時間にユニクロやDecathlonに買いに行きました。。危なかった。。

夕方仕事を終え格安航空のAir Asiaでコタ・キナバルへ。空港からホテルへはGrabで移動します。空港から町の中心部までは7kmほどで、東南アジアの都市にありがちな渋滞などもなく、車に乗ったらあっという間に到着します。

GrabやUberなどのライドシェアのサービスが普及し、海外旅行(ビジネスでも私用でも)の現地での移動は格段に楽になりました。言葉が通じなくても、極端な話ドライバーと一言も口きかなくても目的地まで行ける。アプリで経路を追えるので変なところに連れて行かれるリスクは極めて低い。値段は乗る前にアプリで確定していてぼったくられる心配がない。支払いはアプリで完結する(のでクレカに不正請求される心配もない)。このサービスができる前は慣れない国でタクシーを使うのは非常に気を使うものでしたが、どんな国でもこれが使えて本当に便利になった。そして今どき世界中で使われているこのサービスを禁止して使えなくしている(一部の既得権者のために多くの消費者に便利なサービスが導入できない)どこかの国はやはり社会として問題あるよなってほんと思う。オンライン診療しかり、自動運転しかり。

話が逸れた。あっという間にホテル到着。泊まったホテルはホテル・シャングリラ・コタキナバルなんですが、、シャングリラと言えば高級ホテルですが、ここはふるーいビジネスホテルという感じ。一泊日本円で12,000程度。後日シャングリラホテルの公式ホームページを見てみたけど、ここは出てきません。パチもんの類?しかし激安でもないので、部屋は清潔で不満はありません。想像通りのチープさ(笑)。部屋の冷蔵庫は今はなき三洋製でした。古いなーこれ。見た目から想像するに、僕の小学生くらいの時くらい(45年くらい前)の製品では。でもちゃんと動いてます。昔の日本の電化製品はすごいね。

 

近所を少し歩いてローカル飯やで適当な麺を食べました。特にうまくないけど、まあ食える。明日に備えてこの日はアルコールも控えて早々に寝につきました。さあ明日は山登り!

オンラインMBA

コロナによるロックダウンの暇つぶしに始めたブログだが、この2ヶ月間放置。理由は明白で、オンラインMBAのsummer termが始まって忙しくなったから。そもそもこのsummer termが始まる前に1ヶ月ちょっとの春休み期間があり、ここを使って東南アジアのどこかに旅行に行こうと思っていたのにそんなことはまるでできない世の中になってしまいました。いつになったら旅行行けるんでしょうね。ていうか、いつになったら日本に自由に帰れるようになるのか。。

さてこのオンラインMBAですが、、米国のマサチューセッツ州立大学ビジネススクールのオンライン講座でありまして、昨年4月から始めて僕は2年半から3年間くらいで修了させる予定。修了するとちゃんと大学院卒と履歴書にも書くことができます。日本では院卒って仕事をする上で何のメリットもないですが、おそらく欧米では、キャリアの面で大学院卒という肩書きは結構大事だと思われます。それが給料だったり、ポジションだったりに影響することがあると思う。一流企業のシニアのポジションだとMBA持ってて当然のような雰囲気がある気がします。もちろん全員じゃないけど。数年前に国連職員に興味を持って調べたことがあるのですが、国連など国際機関への就職は、大学院卒が前提になっているのがほとんどであきらめたことあり。日本では大学でしっかり勉強したことよりも、部活動だのバイトだのでどんな経験をしたかが就活で重要視されたりしますが、やっぱりちゃんと勉強してビジネスの基礎知識を得たり、論理的思考能力を鍛えるって仕事のパフォーマンスに直結すると思うのです。大学時代遊びほうけていた私が言うのもなんですが。

それで、取り組んできたsummer termの科目は Customer & Marketsというものですが、要するにマーケティング・プランを5人のグループを組んで2ヶ月半くらいでゼロから始めて完成させるというものでした。明日がこのFinal Reportの提出〆切で最後の仕上げが残ってますが、まあ先は見えたのでこのブログ書いてる次第。グループで一緒に取り組んでくれた皆さん、ご苦労様でした。ありがとうございました。Final Reportは英文で約90ページ、さらにこれのプレゼン資料がおそらく50-60スライドくらいになるでしょう。いやあ大変だった。こんなに英文書いたの初めて。日本語でもこんなに書いたのは大学の卒論以来かと。コロナでずっと在宅勤務で出張や付き合いの飲み会がゼロなのでやれたけど、コロナ前の普通の状態だったらさらに大変だったと思われます。毎週末レポートを書き上げるためにほぼこれしかしてない状態。平日もずっと在宅勤務で家にいるので、週末は気分転換にマンションのプールサイドでPCに向かっていたりしておりました。

f:id:shintsurezure:20200725152945j:plain

私たちのグループが選んだテーマは某日本のトラックメーカーが新たに開発するEVのマーケティングプラン。自動車産業というのはすそ野が広いと言われますが、今回レポート書くために色々とリサーチしてそれがよくわかりました。中学の技術の時間にエンジンの分解と組み立てをやらされた意味もようやく今になって分かった(40年近くかかりましたね)。ちょうどこのレポートに取り組んでいるときに、Teslaが時価総額TOYOTAを抜いたということが話題になったりして、毎日のようにEV関連の話題は記事になっており、いずれEVの時代がやってくるなと思わされました。問題はEVの時代がくるかこないかではなくて、いつくるのか、ということだと思いますね。まるで家に帰るとスマホを充電したり、職場で充電切れそうになると充電するように、車で家に帰ったら充電プラグつないで、旅先ではサービスエリアやホテルの駐車場の駐車スペースに充電用アウトレットがあって、休憩中に充電するという使い方になるのではないかと想像します。そのとき日本の自動車メーカーは生き残っていられるか??

明日Final Reportを出すとMBAプログラムはまた1ヶ月半ほど夏休みに入ります。どこも行けないので、この2ヶ月間の運動不足解消に、スイム、バイク、ランと時々ブログを再開するつもり。

Bike Ride

ずーっとサボってたロードバイク。二週間前に、3ヶ月ぶりに乗ったらわずか40kmでヘロヘロに。朝一バナナ一本だけしか腹に入れなかったこともよくなかった。昨日今度はしっかり昼飯を食べた後に同じコースを乗ってみたら前回よりだいぶ楽に終えることができた。こっち来た時はいずれシンガポール一周(シンイチ)をやろうと思ってたが、めっきり体力落ちてしまってとても無理だなあ。今はこの程度でちょうどいい感じ。とにかく暑いし。休憩しようにも店が閉まってて休憩できないし。ただサーキット・ブレーカーで道はガラガラなので、めっちゃ走りやすい。一番左の車線がバイクレーンになってる感じ。

https://www.strava.com/activities/3502160645

f:id:shintsurezure:20200525110330j:plain
f:id:shintsurezure:20200525110401j:plain
f:id:shintsurezure:20200525110406j:plain
f:id:shintsurezure:20200525110411j:plain

Old Upper Thomson Roadというジャングルの中を抜けていく旧道があり、ここを通ったら野生の猿の群れに会った。その後Night SafariなどがあるUpper Seletar Resovoirが見渡せるちょっとした展望所で写真を一枚。シンガポールは東京23区程度の広さしかない都市国家で、かつ高低差も少ないので自然の景色のいい所とかってあまりなくて、正直バイク乗りにとってあまり魅力的なコースはなく、すっかりバイクから遠ざかってしまった。絶景と言われる自然の景色というのは多くが高低差によって生み出されるものだということがわかる。そして四季がないので飽きる。その点日本は四季あり、山あり、それで数々の絶景があるのなだあと思う。北米は高低差や広さがさらに大きなスケールであるのでこれまた数々の絶景があるのだとわかる。グランドキャニオンだったり、カナディアンロッキーだったり。

本当はフェリーでBatam島やBintan島というインドネシアの島に1時間程度で行けて、そこだと自然豊かな中をサイクリングできるのだが、今は当然国境をまたぐ移動はできない。いつか行けるといいのだけど。

f:id:shintsurezure:20200525104426p:plain
f:id:shintsurezure:20200525104453p:plain
f:id:shintsurezure:20200525104504p:plain
f:id:shintsurezure:20200525104517p:plain
4年間のバイク走行距離

Garminに残っていた過去の履歴のサマリを見たら3年前は年間4000km近く乗ってたのに、なんとこの一年は358km。。 こりゃ体力も落ちるわ。

takeawayしてみた

現在レストランなどの飲食店はデリバリーとtakeaway(テイクアウト)しか許されておらず、どこのレストランもこれで少しでも日銭を稼ごうとがんばってる。デリバリーは以前から、Grab food, Food panda, Deliverlooなどデリバリー業者があり日常的に使われていたが、結構な手数料が店側にかかる模様。はっきりした情報はネットを調べても出てこないけど、どうやら料金の30%かそれ以上かかるようで、店にとっては相当な負担ですね。ただでさえ売り上げガタ落ちだろうに。最近は自前でデリバリーしたりする店も増えてきており、テイクアウトだと割引をしてくれたりしている。

以前から時々食べに行っていた近所の中華料理屋にWhatsApp(LINEのようなチャットアプリ)で注文して、takeawayしてみた。

f:id:shintsurezure:20200509133006p:plain
f:id:shintsurezure:20200509133024p:plain
お店とのチャットでの注文のやりとり

別になんてことないのだが、人との交流が途絶えてるので、こんなちょっとしたやり取りが嬉しかったりする。これで事前に注文して取りに行くと用意されててピックアップ。簡単。

f:id:shintsurezure:20200509133715j:plain

店頭の案内。通常の入口はしまっており、少し奥まった厨房の近くで受け取るようになっていた

こちらは二度目に注文したときのやり取り。メニューの写真を送ってもらった。

f:id:shintsurezure:20200509134015p:plain
f:id:shintsurezure:20200509134033p:plain

日本風(日式)中華屋であり、ある程度日本語も通じるのと、一応台湾料理と称していて、メニューの漢字も繁体字が使われているので日本人にとってはわかりやすいし、英語と漢字でコミュニケーションが成り立っておもしろい。台湾出身で日本にも詳しい人が経営してると思われる。口水鶏というのは、蒸したとりのムネ肉ときゅうりやピーナツを黒酢であえたような料理なんだけど、これが日本語では「よだれ鶏」と表記されている。今まで気にしてなかったが、オリジナルは口水鶏という名前で、「口水」の和訳が「よだれ」なんだろう。あと焼餃子のことを中国語では「鍋貼」というのを今回知った。鍋に貼りつけるように焼くから鍋貼というらしい。

9月入学賛成?反対?

9月入学への移行を巡る論議がかしましい。アンケート結果からは、10代から30代くらいまでは圧倒的に反対が多く、40代でトントンになり、50代以降になると賛成が増えるようだ。ちなみに私は50代で、賛成派です。やればいいじゃん。メリットの方が絶対に大きい。で、なぜアンケートの結果がこういう極端な形になるのか、分析してみるのもおもしろい。

このアンケートは、多分どうでもいいとか、どっちでもいいとか思ってる人はあまり回答しない。よって強く反対あるいは賛成と思っている人が回答することになる。そして10代の回答者は、当然自分自身への影響という観点で回答している。振り回すのはやめてくれ、僕の来年の受験はどうなるんだー、と。一方で当事者である10代でも、「別にいいよ」と思っている人もそれなりの数いると思うのだが、じゃあ積極的に「賛成!」と思う人は少ない。特にメリットはないので。よって極端に反対が多く、70%以上とかいう数字になる。20代、30代は、おそらく幼児から小学生くらいの子供を持つ親が、自分たちの子供の受験という観点で、10代と同様の発想で反対を表明している。

50代になるとかなり子供の受験がひと段落している人が増える(僕もその一人)。そうすると自分のことではなく、客観的に制度として4月がいいのか9月がいいのか、という観点で賛成と思う人が回答する。9月がいいと思う人たちは、日本の国際競争力の低下を憂いている人たちだろう。何らか海外と関連する仕事をしていたり、海外との競争に身を置いているから将来の日本の競争力の観点で是非やったらいい、と賛成を回答する人が多い。あまりそういうことに関係のないドメスティックな人は、「ん、9月入学?どっちでもいいんじゃん?」と思うので回答しない。その中間が40代で、こうした学齢期の子供を持つ親と、そうでない人の割合が半々くらいになり、賛成、反対が拮抗する。

とまあ大体こういう構図ではないか。したがって、このアンケート結果は、全体の賛成、反対の割合を表さないし、賛成、反対の観点が大きく異なる。賛成の人は制度論に総論で賛成していて、反対の人は自分自身にふりかかる各論で反対しているということだ。制度論に反対している訳ではない。ということを踏まえれば、総論では賛成が多いのだから、それを実現する方向性とし、各論反対の当事者たちの不利益であったり不安不満であったりが、この短期間に解消したり和らげたりすることが可能か、を丁寧にかつスピーディに検討すべきということになる。

以上は私の分析だが、違う見方もあるだろう。単にアンケート結果を公表したり、ワイドショーで出演者にあなたは賛成ですか?反対ですか?とか質問しても意味ない。メディアは、アンケート結果をきちんと分析し、その分析結果について論議を促し、反対意見にはどういうものがあって、どうやったら当事者の不安不満を取り除けるのかを示して、世論のコンセンサスを醸成すべきと思うのだけど。